「心」さんとは?

しあわせ通信(毎月1日・15日更新)

本記事は「しあわせ通信198号」の内容を再編集して掲載しています。

カドカワさんから出版される本(『劇的に運がよくなるお経』)の編集作業が最終段階に入っています。2月中旬にはすべての作業を完了し、3月中旬以降に書店に並ぶ予定になっています(2017年の文章です)。
本の題名は、これまで二転三転していて、まだ決定したわけではないので、伏せておきます。

編集者の判断は、「大部なものにしないで、分冊でゆくほうがよさそうです」ということなので、今回は140ページほどの小さな本にして、「般若心経・延命十句観音経編」でゆこうということになりました。
順調にゆくと、更に「法華経・大祓詞などの編」も続くことになっています。

こういう一流出版社の、それも日本でもトップレベルの編集者(百万部以上売れた『ビリギャル』の編集をされた方だそうです)と一緒に「本」を制作する作業に参加出来て、とても新鮮で、感動的でした。

私の原稿が、そのまま本になるというだけのことなのではなく、編集者は、私の文章をトコトン読み込んで下さって、アレコレ試行錯誤しながら、何度も文章を加えたり、削ったり(普通の中学生が読んでもよく分かる本にしましょう、という方針でした)されて、これまでに私のもとに届けられたゲラ版だけでも、もう七刷り目です。

それに、内容についての質問や、文章の追加の要請や…、私も、その熱気に巻き込まれて大変でしたけれど、連帯感、一体感がひしひしと感じられて、とても楽しく、やりがいがありました。

それに装丁される方(『鹿の王』の装丁を担当された方だそうです)の力、イラストレーターさんの工夫、これらの方の作業スピードが信じられないくらい早くて驚きました。
それに、校正作業に携わって下さった方の努力など…。

そんな沢山の方の、「いい本を作ろう」という「情熱的な意志」が結集して、ようやく一冊の「本」が、この世の誕生するのですね。
だからこそ、その「本」に「いのち(霊)」がこもるのですね。

その編集者から、

編集者
編集者

心さんは、こういう質のものであるという先生のお話しは、一応理解出来ましたが、では心さんとはいったい何者なのでしょう。何のために、心さんはあるものなのでしょう?

という質問が届きました。

なるほど、そうですね。般若心経などには、「心」さんは、「大きくて、頭がよくて、エネルギーが半端じゃなくて、想いを形にする自動性を持っているんだ」とあって、「心」さんには、そういう性質があるということは書いてあるのですが、なぜそんな「心」が、そもそもあるのかということは書かれていません。

それは、私たちの「いのちの故郷」は、「光の世界」で、そこから、この地上の三次元の時空世界に降臨して来たんだという自覚から出発しないと分からないのです。
その地上降臨作戦を『カムロギ・カムロミ プロジェクト』というのです。

これは「天の世界」から、地上の時空スクリーンに、「光」をプロジェクト(投影)して、地上的存在を作り出すプロセスなんですが、「プロジェクト」には、「投影」という意味以外に、「企画、計画、事業」という意味もあってピッタリですね。

光の世界にいたとき、私たちの「いのちの領域」は無限大で、生き通しのいのちでした。
しかし、三次元の地上世界では、「個」という狭い領域に閉じ込められたいのちのあり方をすることになりました。
いわば、無限大の光を地上に降ろすには、無限大の大きさを持つ凸レンズで、光を地上の一点に集中させることが必要なのです。
そのレンズの役割を果たすのが、天と地の媒介者である「心」さんなのです。

「心」さんの機能はそれだけではありません。
天の世界では、時空形成以前の世界なので、「想い」即「現実」なのです。
つまり、天の世界では、「こうしたいなあ」と想うと、ただちに「ソレ」が現実となります。
 
しかし、地上世界には、さまざまな「縛りの法則」があります。
例えば「慣性の法則」、これは、過去の人生のたどり道の軌道の延長上に自分の未来の人生軌道を築いてしまいがちであるという法則です。
「心」の「質量」が大きい人ほど、つまり「心が重い」人ほどそうなりがちなのです。

「因果律の法則」、これは、人にある行為(たとえば殺人)をすると、今生か来世で、同じような行為をされるような体験をしがちになるという法則です。

いのちの進化は、「すべてのいのちの一体化」を目指していて、それは、分かりやすくいえば、「エゴの立場を固執しないで、人(や動物、植物)の気持ちを思いやれる人になる」ということで、人の気持ちが分からないでエゴの行動をしてしまったら、今度は、される側にまわって、相手の気持ちを体験することになるという法則です。

この法則はあくまで「教育、学びの法則」で、「処罰の法則」ではありません。
ですから、相手の気持ちが思いやれる人に成長できたら、もう過去世の悪業に対して、すべてを逆体験しなければならないということはなくなります。
 
さらに、自然界のさまざまな法則があります。
たとえば、この世界では、時間は一方向(未来方向)にしか進むことは出来ません。
また、二つの物体が、同時に同じ空間の領域を占めることは出来ません。

このように、地上世界には、さまざまな面倒な制約、制限、縛りのルールがあるので、天上界のように、「想い」即「現実」とはならないのです。

そこで、「想い」を地上世界に実現させるためには、「心」さんの働きで、「想い」をゴールとするような、時空ドラマを展開してもらわねばならないのです。
そのドラマのシナリオは、地上界を支配するすべての法則に違反しないものでなければならないのですが、「心」さんは、大変な能力の持ち主なので、そういう、つじつま合わせのワザが可能なのです。

編集者
編集者

「心」さんに、そういうドラマ化機能があるという根拠はありますか。

私自身の体験でそのことに気づきました。

ある日、昼寝をしていて目覚めたのです。
しばらくぼーっとしていたのですが、突然意識が収縮をはじめて、ついに一点に集まったのです。
すると、その意識の一点が、ヒューと上昇を始めて、「(天の世界に)届いた」という確かな実感がありました。

すると、天界から「思念のパッケージ」が降りてきました。

そのパッケージを受け取ってジッと見つめていると、ゾロゾロゾロと、文章が次々と、途切れなく湧き上がってくるのです。

私が小さい頃、「ヘビ花火」というものがありました。
それはわずか1センチほどの、小さい黒い円筒形の固まりなんですが、火を点けると、ニョロニョロニョロと、ヘビのようなものが、その黒い固まりから次から次へと這い出して来るのです。

その「ヘビ花火」のような感じで文章が湧き出してきて、たちまちのうちに、400字の原稿用紙で300枚ほどの分量になってしまいました。
それが、私の最初に出版された本『天界の禅者大いに語る』(潮文社)です。

つまり、天が伝えたい理念、意念は、そのままでは地上世界には伝わらないのです。

そこで、その天のメッセージを、地上世界の用語、文章綴りのルール、論理などに則ったものに変換して、誰もが理解できるセンテンスにして配列してゆかねばなりません。

その変換・配列作業を担当するのが、「心」さんなのです。
「心」さんは、私たちの人生ドラマのシナリオも、このように作成しているのです。

編集者
編集者

先生の体験は、「天の理念(意志)」を地上世界に降ろしたという実例ですね。

また、先生は私たちの想い(いい想いも悪い想いも)が、「心」さんによって、自動的にドラマ化されて実現することになるんだ、ともおっしゃっています。

では、なぜ「心」さんは、「天の理念」という善なるものだけを実現するようになっていないのですか。

この「天の理念(意志)」のトップに、「私たちの魂の進化向上を促す」という根本条項があるのです。
私たちが、「天の意志」のまま、従順に動くだけのロボットのような存在だとしたら、私たちの魂はちっとも進化向上出来ませんね。

進化するためには、いっぱい失敗するということも必要でしょう。
すっ転んだり、つまずいたり、道が行き止まりになったり…、を繰り返して、その時に、なぜうまくいかなかったのか反省し、では次はどうしようかと工夫することで、進化向上があるのです。

ですから、私たちにも、神のように自らの想いを形にするワザが可能なように、神さまが、ご自身の「心」さんを、私たちにレンタルしてくださったのです。

「この車(心のたとえ)にはハンドルもアクセルもブレーキもないんだよ。この『車』は『想い』で操縦するんだ。想いの持ち方次第で、変な方向に進んで脱線してしまうこともあって、なかなか操縦が難しい『車』なんだ。
いろいろ試してみて、立派に使いこなせるようになりなさい。
『心』をうまく使いこなせるようになったら、この地球次元での君たちの魂の進化教程は無事修了ということになるんだよ」というわけなんです。

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