「ゆ」の言霊

しあわせ通信(毎月1日・15日更新)

私が書いた本に赤線をいっぱい入れたのを見せて下さって「先生が書かれている通りに実践してみたのですが、想いは実現しませんでした」とおっしゃる方がたまにいます。

私は口に出しては言いませんが、『そうだろうなあ。まず叶わないだろうなあ』と思います。

なぜならば、その方は、大敬の文章を「アタマ」で読み、「アタマ」で操作して、「アタマ」で実践しようとしておられるからです。

もちろん「アタマ」は「イノチ」の大切な一員ですが、「イノチ」の全部ではありませんね。「アタマ」で「イノチ」の全部をコントロールし、自らの運命をも変えてやろうなんていうのは、まあ言えば、精神世界の暴走族のようなものなんです。

大敬の本や文章を読まれる時は、言葉としてではなく、ふわっとした「波動」を、皮膚から吸収するような感じで読んでほしいと思います。

大敬の「波動」とは、どんなものかというと、それは「ゆ」の言霊の波動だと思います。

ゆっくり、ゆったり
湯につかり
心をゆるめ、身をゆるめ
自分をゆるし、人ゆるす
そんな「癒(ゆ)」の道 
大敬の道は

そんな「ゆ」の波動は、大敬がする坐禅の場から、時空を超えて鳴り響いて伝わっていっているのだと思います。
 
大敬の坐禅は「ただ坐る」だけの坐禅です。なにか目標がある坐りではありません。「アタマ」が過度にはたらくのをやめにして、ゆっくり、ゆったり、ただ坐るだけです。

そうすれば、ホッとします。「イノチの土台」に戻れたと実感できます。
「イノチ」の土台に戻れると、自然に「自信」と「安心」が、その「イノチ」の土台から湧き出してきます。

なぜ、「自信」なのか、なぜ「安心」なのか、その理由はまったく分かりません。ただ「安心」で、ただ「自信」なのです。

実は、この「根拠のない自信」、「根拠のない安心」こそが、人生で我が想いを実現してゆくうえで、一番大切なものだったのです。

『なぜだか分からないけれど大丈夫』、『何だか知らないけれど、きっとうまくいくはずさ』と自然に思えるようになるということが、「アタマ」で計画を立てて必死に努力するよりも大切なことなのです。

それでは、どうすれば「根拠のない自信」、「根拠のない安心」が持てるようになるのかというと、そういう波動が放たれている大敬の本や文章や音声講義を「アタマ」ではなく、「皮膚」で聞く、全身で吸収するようにすることです。

「アタマ」で聞くのではないから、車を運転しながらでも、作業をしながらでも、あるいは寝ながら聞き流してもいいのです。

それから、大敬がやっているような「ただゆったり坐る」という習慣をつけることです。毎日10分間でもいいので、「アタマ」をやめてホッと坐ってください。そうすれば、大敬の「ゆ」の波動とつながることができます。

タイトルとURLをコピーしました