孔子さんの人生の転機となったという、易経の『火山旅』という卦の勉強をしておきましょう。
この卦の上の卦は「離」で、これは「火」や「太陽」や「明智」などを意味します。
下の卦は「艮」で、「静止・不動」や「山」などを意味します。
私たちは、「旅」に出たのです。もう二度と出発地点に戻ることが出来ない旅です。『昔はよかった』などと後を振り返ってもしょうがないのです。もう前に進むしかないのです。
この旅のゴールはどこにあるのでしょう。
それは、新しい政治・経済・社会システムが完成されて、地球にやさしい生活様式が機能し出した時がゴールです。
なぜコロナ禍が発生したのでしょうか。それは「人類」が、神のカラダである「地球環境」を破壊する「ウィルス」と化してしまって、このままでゆくと、「地球環境」を破壊して死滅させてしまうことになるからなのです。
それで、神さまのカラダである「地球環境」を死なせてしまう恐れがある「人ウィルス」の暴走を抑えるために、「地球環境」の免疫反応が発動して、「コロナウィルス」などを発生させて、「人ウィルス」の暴走にブレーキをかけようとしているのです。
私たちのモノの見方は逆さまなのです。
私たちは、コロナが私たちを脅かしていると見て、それを絶滅させようと懸命ですが、「地球環境」から見ると、私たちこそが地球環境を苦しめている「ウィルス」で、その暴走を我慢しきれなくなった地球環境が、免疫作用として、集中豪雨や洪水や地震の頻発や台風の強力化や火山噴火や…を起こしているのですが、それでも人類は反省せず、自らが犯してきた罪に気づきもしないのです。
それでついに最後の手段として、人の体を内側から攻撃するコロナウィルスを生み出して、それによって人類の暴走を食い止めようとされているわけです。
それなのに、人類は慣れ親しんだ快適な生活を享受し続けようとしています。しかし、その人類が当たり前に感じている生活様式こそが、実は「地球環境」を滅びのゴールに突き進めている張本人なのです。
ですから、コロナ禍が終息して、もとの生活に戻れたとしても、それで「ああ、よかった。これで大丈夫」ということには決してなりません。「地球環境」のイノチがかかっているのですから、人類を攻撃する、さらに強力な病原体群を「地球環境」は次々と発生させるでしょう。
もうモトの生活様式や政治・経済システムには決して戻れないのです。人類が地球環境生命の一員として、節度ある、地球にやさしい生活様式や政治・経済システムを採用するにいたるまで、「地球環境生命体」の外からの、また内からの免疫攻撃は止むことがないでしょう。
ですから、私たちは「地球にやさしい新しい生活様式」を手に入れるために旅に出たのです。
易の神様は、「君たちは今、旅路にいることを自覚して生きなさい」と諭してくださっています。
「旅路」では、私たちは不便、不安定、孤独などのつらい思いをすることになります。
しかし、そんな場合でも『昔はよかった』などと愚痴を言ってみたり、悪あがきしてモトに戻ろうとしたり、人のせいにして非難攻撃したりしないで、ジッと我慢して動かず(下の卦は、不動静止の「山」でしたね)、そして、天から差し込んでくる、あるいはイノチの内側からあふれ出してくる「明智」(上の卦は「離(明智)」でしたね)を待って行動すべきなのです。また、自分の明智に自信がなれけば、「明智」を宿した師に頼るべき時です。
時代の混乱がいい方に転がって、お金や権力や地位が手に入ったりする場合もあるでしょう。そんな時も「今は旅の途中なのだ」ということを忘れないことです。今の繁栄がいつまでも続くと思い、威張ったり、人を虐げたりしてはいけません。
以上は、人類全体に対する易の神様からのメッセージですが、特に私たちの仲間に対しては、次のようにアドバイスしてくださっています(これは孔子さんが得たアドバイスでもあります)。
「旅の途中にいても、<今・ココ・私>という、我がイノチの重心の据え処を間違えずに生きるようにしなさい。そうすれば、財も得られるし、必要な智慧や能力や人材も授かるだろう。
しかし、そういう宝が手に入ったとしても、それで安心して、これがゴール地点だなどと誤解して、高慢になったり、守勢にまわってはならない。
必要ならば、得たものをすべて投げうって、身一つになっても『地球にやさしい新しいシステムの完成』というゴール目指し、歩み続けるんだという覚悟を持ち続けなさい。
明智をしっかり働かせて、神の意志が君に向わせようとしている方向を見失わず、その神流に運んでいただくように。
けっして神の意志の潮流に逆らって、自分だけの利益を守るために動こうとしないように。
誠実に、謙虚に、そして「地峡環境と人類の調和融合一体化」を目指すという「志」をしっかり持って生きてゆきなさい」
時代は動揺し、紛争の飛び火が世界各地に燃え盛るでしょう。
しかし、そんな現象面の混乱にも関わらず(いや、そんな厳しい時代だからこそ)、第4世代(前回のしあわせ通信、『「続ける」終活開始』参照)の後輩たちは、その霊的な悟りの自覚を一気に深めてゆくことになるでしょう。
「旅人」は不便で不安定で孤独ですが、そんな厳しい環境だからこそ、「旅人」は、これまで見えなかったものが見えるようになり、聞けなかったものが聞こえるようになり、ワクワクするような新発見の連続で、第3世代の私たちには想像も付かなかったような、大きくて深い、霊的な目覚め(悟り)を体験することになるでしょう。